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総合的な感性が要求される画づくりの中でも、
特に的確なタイミング、構図、演出、表現を要求されるのが撮影です。 |
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被写体や現象を的確に捉える |
編集時のエフェクト処理に頼らない、撮影カットだけで表現できることを常に意識して被写体や現象を的確に捉える。最近デジタルワークがすっかり日常化して、ビデオクリップや動画配信に目を向けると道具の進化にともない技巧的な映像と技巧派のエンターテイメント系ばかりが目立っています。結果として動画になっていますがそこにある素材は写真であっても構わないカットや文字、CG背景などで被写体そのもが何かを語っているというものではありません。当社は31年間、工業系企業VPや医療系学術ビデオを中心に撮影して来てこだわってきたものがあります。 |
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『テクニック、感性、そして好奇心!』 |
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重要かつ視聴者が知りたいと思っている内容を熟知して、限られた条件のもとで、その瞬間しか撮れないシーンを逃さず的確に撮影する。しかもリテイクがきかない一発勝負。ドキュメント撮影の世界観です。 |
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リアリティーの追求 |
あらゆる被写体に対して、その物体や現象としての存在を全てに平等でフラットな感性で受け止めようと心がけています。それには、過剰な表現上の演出である「レンズ効果」が邪魔になります。
最近流行の DSLR やシネタイプビデオカメラのような大型撮像板で背景のボケ味を生かした撮影では、主要な被写体が際立って良いが、背景の情報が欠落(省略)されてしまい視聴者が画面の情報を選択する余地が無くなっています。
レンズは必ずある一点にしか焦点を合わすことができません。しかし、比較的焦点距離の短いレンズを使い、絞りを小さくすることよって被写界深度(擬似的に焦点が合っているように見える範囲)が深まり、遠くから近くまで均一にピントが合っているように見えます。これがパン・フォーカスです
本来、人の視覚はパン・フォーカスに近い感覚で見えています。
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パン・フォーカスへのこだわり |
ドキュメンタリーや資料的映像で、しかも大型モニターでの視聴において、自由に注視する被写体を選択できることを考慮すると、画像は忠実に再現されていなければ事実を正確に伝えられません。
このときの情報は形や色だけではなく、距離も伝えられています。
そこでは対象の大きさが階梯をなすこと(遠くにあるとされるものほど小さく表象される)によって立体性(奥行き)の錯覚が生じています。(ボケていると正確な大きさが把握されない、被写界深度が浅い映像は立体的に見えるとよく言われているが、極端な場合は主体と背景に2極化されているだけです。)
写真と違いムービーの場合は視点が動くことによって、近くの物はより移動距離が大きく、遠くのものは移動距離が小さくなる現象からさらに立体性(奥行き)の錯覚が強くなります。
アップやクローズアップを除き広角域での撮影を基本としています。パンフォーカスな画面中の物体がまるで浮き上がって見える。目の前の実体を見ているかの様です。ハイビジョン(高精細)になったからこそ表現できるようになった世界観です。
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